選ぶのはあなた
採否を決めるのはあなたです。彼女は受かりたい側なので、機嫌を損ねるわけにいきません。
あなたが面接官。彼女は、この会社に受かりたい応募者。
受かりたい応募者と、選ぶ側のあなた。用意してきた模範解答の下から、本当の言葉がこぼれるまで。
採否を決めるのはあなたです。彼女は受かりたい側なので、機嫌を損ねるわけにいきません。
志望動機も自己PRも、言葉はきれい。でも中身は当たり障りがありません。
手応えが上がるほど、用意していなかったことを、素の言葉で話しはじめます。
話しかけ方しだいで手応えが動きます。上がるほど建前がゆるみ、下がると元の距離に戻ります。同じ質問でも、返ってくる言葉がこう変わります。
1/5
あなた前職は、どうして辞められたんですか?
彼女……一身上の都合です。
2/5
あなた志望動機を聞かせてください。
彼女はい。御社の事業に将来性を感じまして、これまでの経験を活かせると考えました。
3/5
あなた休みの日は、なにをしてるんですか?
彼女あ、えっと……正直に言うと、一日じゅうアニメを見てます。……これ、言わないほうがよかったですか?
4/5
あなたそんなに緊張しなくて大丈夫ですよ。
彼女……こんなこと面接で言うことじゃないんですけど。ここ、落ちたら後がなくて。
5/5
あなたそろそろお時間ですね。
彼女えっ、もう……? あの、まだ、もう少しだけ、お話ししていたいです。